Workers Wind

主に私の仕事に関する考え方と自分の知識・スキルを習得するために読んだ本、調べたこと、実施した結果などについて記載しているブログです。

精神論とチェックリストは再発防止にはならないという話

とりあえず何か問題があると、「〜を徹底させます」とか「〜のチェックリスト」を作成しますということを再発防止策にしたりすることがあります。

 

そうですね。

ハッキリ言ってこれらの精神論とチェックリストではほとんどのケースにおいては再発防止策にはなりません。

 

チェックリストについては、全く無駄ということではなく良いチェックリストが作成できれば再発防止策として機能することはあります。

どのようなチェックリストが良いかについては、「仕事が速いのにミスしない人は、何をしているのか?」を参考にしていただけると良いでしょう。

 

bookreviewwind.hatenablog.com

ただ、良いチェックリストがどのようなチェックリストかわかっていても、実際に良いチェックリストが簡単に作れるかといえばそんなことはありません。

 

そして、精神論的に何かを学習して、それを徹底させますというのは当然のようにほとぼりが冷めると同様のミスをするので再発防止策になりません。

 

そんなことは多くの会社員であれば気がついているはずなのに、何か問題が起こると同じような再発防止策を検討しているため、正直問題解決を放棄しているとしか思えません。

 

では、なぜこのような再発防止策が検討されるのでしょうか。

精神論の場合は、ミスを犯した当人に責任を押し付ける当人の認識不足とかが原因になります。

チェックリストは責任のなすりつけをするよりはマシな原因でドキュメント(手順書など)が不十分とかいうのが原因になりますので、チェックリストを使ってこれを防止するとかいう報告になります。ただ、チェックリスト作成は、そもそも不十分なドキュメントしか作れなかったのに、まともなチェックリストが作れるという矛盾した話なのです。

つまり、精神論とチェックリストの作成が再発防止になるケースは問題の原因究明不足ということが多いのです。

 

何か問題が発生した場合には、仕組みに問題がなかったかを疑う方が抜本的な解決につなげ易いと私は考えています。

要は問題が起こった際には、問題が起こった業務の手順自体を見直すチャンスと思って業務の仕組み全体を再確認した方が良いのです。

こういう話をすると再鑑を増やすというのも再発防止策として登場しますが、これも無駄です。

人の目で見るものにはどうしても漏れが発生するからです。

 

業務の仕組みを見直す。見直す際には手順を増やすのではなく、減らすところがないか、順番自体を変える必要はないか、究極的には本当にその業務は必要かという観点も検討して良いというのが私の考えです。

 

というか業務によっては、手順が複雑になりすぎて問題が起きたのではないかをむしろ疑った方が良いです。業務が複雑で問題が起きたのであれば極力単純な手順にすべきなのです。

 

また、目的がよくわからなくなっている業務については目的を再確認することも必要です。

今の会社の状況で、当該業務の目的に意味がないのであれば、問題が発生したことを機に業務の廃止をしてしまえば良いのです。業務を廃止すれば、その業務において問題が発生することは2度とありませんので、究極の再発防止策と言えるでしょう。

 

最後に何かの業務を置き換えるには、現状よりも少ないステップで完結させるという発想をまず持つことが大事です。

そうでなければ、その再発防止策は施策開始時点では機能するかもしれませんがすぐに負荷が高いということを理由に廃れてしまい、また同じ問題が発生します。

 

そうならないために、問題の原因究明は、業務の目的を再確認した上で実施し、精神論、チェックリスト作成、再鑑者を増やすという効果の薄い再発防止策を打たないようにしたいですね。

 

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