私は自社の中では自分では仕事が速い方だと思っております。
ただ、自分の仕事を終えた後の結果については速くやった分、雑になっているところもあります。
また、ミスがないかと言われるとミスはあるし、もう少し品質をあげられたかもと思うこともしばしばあります。
そんなことを考えていたところで「仕事が速いのにミスしない人は、何をしているのか?」という本書を見かけたので、内容が気になり読んでみました。
著者は、失敗学という失敗を分析して、失敗しない方法を研究しているらしく色々な観点で失敗しない方法を説明してくれています。
本書でためになった内容としては、日本人の作成するチェックリストの特徴についてです。
私が勤務する会社の中には多くのチェックリストが使われております。
正直使いづらいチェックリストが多いです。
その理由が本書を読んでわかりました。
日本人の作成するチェックリストは一つのチェック項目に対して複数のチェック内容が含まれていることがあること。
また、このチェック内容が人により解釈が異なることがあるということも多いこと。
つまり単純にチェックリストをみて作業をしても、作業する人により結果が異なる可能性を孕んでいるのが日本人の作成するチェックリストの特徴なのです。
これは、ミスを生み出すチェックリストと言わざる得ないので、いっそのことこのようなチェックリストはない方が良いのです。
とはいえ、チェックリストは便利なものだとも思いますので、この特徴を排除するように、チェックリストの項目が増えても良いので一つのチェック項目は一つの事項を誰がみても認識相違が起きないように考えて作成するように心掛けたいと思います。
認識相違が起きないようにするには、数値を利用するなど具体的な表現を心掛けるのが良いということも本書には良いチェックリストを具体例にして説明されております。
最後に、仕事で起こる失敗の原因を本書では次の4つに分類しておりました。
それは「注意不足」「伝達不良」「計画不良」「学習不足」の4つです。
この4つの原因を取り除く方法についても本書には説明されております。
何か失敗した時には、失敗の原因はこの4つのうちどれに当てはまるのか、どうしてその原因を取り除くことができなかったのかを分析し、再発防止策を精神論ではなく、仕組みとして排除する方法を検討していきたいと思います。
そして、考え方の方向性としては失敗の原因を他責にしないという考えも重要だと本書で学びました。
考えとしては知ってはいましたが、追い詰められている時に他責にしないというのができない時があるので、精進していきたいです。
失敗を減らしたいと考えている方には、色々な観点でのモノの見方を説明してくれる本書はきっと役に立つと思います。
オススメです。