私は某IT企業の営業部門の課長をしているので、課長としてどうすればもっと成長できるのかをわりといつも考えております。
そんなタイミングでAmazonをザッピングしていたところ「「数字に強い課長」になるための仕事のコツ」をみつけて気になったので、購入して読んでみました。
本書では、課長として仕事をする上で、目標、実績、戦略をどのように数字を使って把握していくかということが説明されております。
なお、本書では数字を扱ううえで数学ではなく算数を使いますので小学生でも理解できる数字の話です。
なぜ数字を使うのかと言えば、単にがんばるということではなく、物事を計数化することで業務を分かりやすくするという効果があるからです。
実績を何となく把握するのではなく、数字で把握することで足りない目標をどれだけ達成できたのか、なぜ達成できたのかなどを的確に把握できます。
達成できなかった時も何がどれぐらい足りなかったのが把握できます。
要は説明に説得力を持たせることができるのです。
数字のとらえ方が間違っていることもありますが、大意を把握するようにしてチームとして納得感をもって進めるために数字を使うことが重要だということを本書は教えてくれます。
そういう点で、私の職種である営業は売上や利益という数字を扱っている職種ではありますが、目標はいつも達成できないものが上から降ってきたりするので、モチベーションは数字の達成以外のところに見出していたりもします。
本質的にはこれではダメで、上から降ってくる数字目標に根拠や納得感がなければ、どのように根拠や納得感を持たせるのかを検討する必要があるのです。
IT技術の発達により、様々な業務の係数というか業務ログを集めて集計することも可能になってきているため、やろうと思えば業務内容を細かく計数化できるのではないかと考えております。
ただ、そこまで数字にしばられたくないという向きもあるかと思いますので、そこら辺のバランス感覚は経験により養う必要があるでしょう。
また、あまり細かく捉えすぎても、物事をわかりづらくしてしまうだけなので、大雑把にわかりやすい数字でとらえるという工夫も必要だと本書は教えてくれました。
などと色々書いてみましたが、本書の中で自分が一番気にとめておかなければならない言葉は以下のことです。
人は、「成功体験した人」についていくのではなく、「成功体験をさせてくれた」人についていくのです。
これは、よくある上司の過去の自慢話を聞きたい部下はおらず、部下自身の成功をサポートしてくれる上司に部下はついていくものだよという話です。
昨今は、個人的には何々ハラスメントとか、猫も杓子もハラスメントのような感じで、これまでの社会人生活は現在であればパワハラされまくっていた私としては、大変やりずらいのですが非常に納得感のある言葉です。
私は自分がパワハラ状態で過ごしてきたので自分の部下や周りにも相当キツイことを言っていると同僚からよく言われております。
でも、それってパワハラなのか?とよく思っておりますが、周りがどう思うのかが大事なので、パワハラなのでしょうね。
などと最後に少し本書の内容から外れてしまいましたが、伝え方というものもあるので、その点も踏まえつつ、数字で追い込む上司ではなく数字でサポートできる上司を目指していきたいと本書を読んで再確認したのです。