何となく成功したいなと思っていた矢先に「サードドアー精神的資産のふやし方」の広告をみたので気になって読んでみました。
感想は、「ふーん」って感じでした。
正直、私にはあまりタメになりませんでしたね。
原書で読めばもしかすると違う感想があるのかもしれませんが、本書のストーリーは日本人にはあまり馴染まないのではないかとも思いました。
それは私がオールドタイプの日本人だと思っているからかもしれません。
本書では、成功するための道として、武骨にやる方法(ファーストドア)と裏口(VIP席)から入る方法(セカンドドア)と道なき道を切り開く方法(サードドア)があるということを作者のアレックス・バナヤンの経験をもとにしたストーリーで示しております。
ただ、このサードドアを開ける方法は「諦めない」ことぐらいしか正直書いてありません。
いや、誰もやっていないことをやるというのも、サードドアを開ける方法の一つかもしれません。
私の読解力がないせいかもしれませんが、サードドアを見つける方法を本書から読み解くのは難しいと思います。
本書を出版できたことがアレックスにとってのサードドアを開けたことになるのでしょうが、これを自分に当てはめて考えるってことが結構難しいです。
いや、もしかするとサードドアを開けるために、様々な人の協力を得られたことがポイントなのだろうか?
正直、私の読解力がないからなのか、あまり共感できるところが本書にはありませんでした。
そもそもアレックスを助けてくれる人たちが大勢出てくるのですが、正直、彼らが何故彼を助けるのかが理解できないのです。
理解できないのは、アレックスを一番はじめに認めたエリックがアレックスのメンターになろうと思ったということなのです。
別にアレックスがダメなヤツという意味ではありません。誰かのメンターになろうと思っているという感覚が理解できないのです。
日本企業にもメンター制度のようなものはありますが、本書にはしばしばこのメンターを買って出てくれる有名人が登場します。
足の引っ張り合いをしている日本社会において、誰かのメンターになろうと思っていたとか言われていも正直ピンとこないのです。
こういうのが素でできる(でてくる)のって「キリスト教の国だからなの?」とか思ってしまいます。
などとひとしきり自分の読解力のなさを棚に上げて本書を軽くディスってはみたものの「諦めない」というのは非常に重要なことではありますし、見方を変えてみるとか、本書には思慮に富む名言が随所に盛り込まれてはおります。
私が好きな言葉は、「成功と失敗は正反対のものだと常に思ってきた。でも今は違う。実はどちらも、挑戦した結果だという点で同じものなんだ。」ですね。
まぁ、私は大体失敗していますが、最後に成功すればその失敗も成功のもとくらいの気持ちで何事も取り組むようにしています。
本書についてはストーリーとして気に入るかどうかという観点で私に気にいりませんでしたが、映画とかにしてくれると監督によっては結構面白い作品になるんだろうなとは思いました。