最近自分の部下ではないのですが、同じ部署の別ラインの部下と接することがありました。
その彼の周りの評価は、全く考えていない。
3年いるのに仕事を全く覚えていない。
など、とにかく評価されてはいませんでした。
実際に彼と接してみて、私自身も評価できないと感じましたが、何とかできないものかと思い「自分の頭で考えて動く部下の育て方 上司1年生の教科書」を読みました。
正直に言うと本書に書かれていることで、私自身が実践できていることは全くありませんでした。
私は上司として、部下に仕事を一から十までしっかりと教えているつもりでありましたが、本書に書かれていることが事実だとすれば、部下には教えてはいけないのです。
「今どきの若者は、全く考えていないなぁ」というのは私と同世代かそれ以上の上司の共通の合言葉のようになっていますが、その原因は私たち上司にあるのです。
如何に仕事に興味を持たせて、自ら考えるように促すのか、上司として部下にどのように接しなければいけないのかという心構えが色々な角度で本書には記載されております。
正に、「上司一年生の教科書」と言っても過言ではないでしょう。
本書では即実績を求められる現代社会の実情に対して若い社員にどのように接すれば良いかの一つの道筋を示しているものと思います。
一番重要なことは、部下ができたからと言って、上司の仕事は楽にはならないということを多くの上司は認識すべきだということです。
私が出会ってきた上司は、私に対して早く「俺を楽させてくれよ」というようなことを言っておりましたが、冗談でもそのような発言は慎むべきでしょう。
私はといえば、上司という立場は部下でいた頃よりも大変だと感じております。
もっと上司としての仕事をしっかりこなしたいと思っていても担当としての仕事が慣れているため、どうしても担当の仕事に没頭してしまうのは反省しなければいけません。
上司として良い組織・チームを作っていく心構えを本書は教えてくれる良書だと思います。
とはいえ、本書に書いてあることが全てのケースに当てはまるということもないと思いますので、そこは実践で気づきを得ることも必要なのだろうと思います。
上司と部下でお互いにリスペクトを持って接していきたいです。