Workers Wind

主に私の仕事に関する考え方と自分の知識・スキルを習得するために読んだ本、調べたこと、実施した結果などについて記載しているブログです。

営業の心得を知りたい方にオススメ「トップセールスが絶対言わない営業の言葉」

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私は営業職についていますが、自分が営業に向いているとは思っていません。

正直、身内や友人以外の人と話すのは疲れます。

お客さんと話をしない(相対しない)で商品・サービスが売れれば何の問題もありませんが、私が取り扱ってい企業システム(SI)という商材をお客さんに理解していただき注文をもらうには、まだまだお客さんと話をしなければいけない状況にあります。

幸いにも私が担当しているお客さんとの関係はおおむね良好なため、お客さんから困りごとの相談を受けることが多いです。したがって、私が自ら自社の商材を積極的に売り込むということはあまりありません。(今後はどうなるかはわかりませんが・・・)

というのも、企業システムにはパッケージソフトウェアと呼ばれるものもありますが、SIerと呼ばれている企業はパッケージソフトウェアのラインセス使用権をお客さんに販売して、自社の営業が終わるということはありません。

製品販売のみをやっている卸売りのような会社であれば、ソフトウェアライセンス使用権を販売して終わりということはありますが、SIerは販売したソフトウェアライセンス使用権を利用してお客さんの会社の中で使える(困りごとを解決)状態にすることが仕事です。

つまりパッケージソフトウェア単体では使える状態にはならないので、複数のソフトウェアライセンス使用権、ハードウェア、ITサービスを組み合わせて、お客さんが使えるように開発(設定)するところまでが商材になるのです。

システムを導入した後には、運用や保守ということもあります。

そういったシステムのライフサイクルを管理する提案をするのがSI営業の仕事であり、システムに詳しくないお客さんに、システムについて理解を得て注文をもらうにはどうしても、話をする必要が出てくるのです。

なぜなら、自社の商品・サービスについて説明するパンフレット等を作成したとしても、お客さんはそれを読んだだけでは、お客さんの困りごとを解決するイメージが具体的にはわからないからです。

 

それは、パンフレットが悪いというわけではありません。一般に商品・サービス説明のパンフレットは、汎用的な商品・サービスの説明となっているため、どうしてもお客さん個別の困りごとに説明の内容すべてがフィットするようなものはつくれないからです。

それをお客さん自身が割り切り、お客さんが自ら試用版のソフトウェアやサービスを利用してお客さんの困りごとがどの程度解決できるかを判断してくれれば、私の仕事は減るかもしれません。

しかし、現状ではお客さん自身が試用版を試すということはほとんどありません。

したがって、営業が話をしないという状態は私の働く業界ではまだまだ成り立たちません。

 

前置きがだいぶ長くなりましたが、営業として話をする上で自分は上手く話をできているかというのは自分ではなかなかわかりづらいものです。

自分の営業トークが上手くできているかを確認する意味も込めて「トップセールスが絶対いない営業の言葉」を読みました。

本書のとおりにすべて実行できたとしてトップセールスになれるかと問われれば、「無理です。」と私は答えます。

しかし、本書のとおりに実行できないと「トップセールスへの道」は遠のくというのは、私の実感として言えます。

まず大前提として本書はお客さんの気持ちに立ったモノの観方で、お客さんが嫌がることをしてはお客さんから注文をもらうのは難しいということを説明してくれています。

相手の気持ちを無視した押し付け営業は、よほど商品・サービスがよくなければ成立しませんし、仮に商品・サービスがすごく良いモノだったとしても、営業があまりにも傲慢な態度で売り込みにきたら、お客さんはその営業を出禁にすることはあってもその営業に注文をするということはないでしょう。

お客さんも傲慢な方で、営業も傲慢な場合に稀に意気投合してビジネスが成立するということはあるかもしれませんが、相当なレアケースです。

 

本書は、営業目線ではなくお客さん目線で考えた時に営業はかくあるべしという内容になっていることと、テーマ毎に売れない営業と売れる営業を比較して説明してくれているので、自分が売れない営業の行動を取っていないかがわかり易いです。

 

本書に書いてある内容は、私も心掛けていることが多く記載されていたので、いくつかを紹介します。

 

まず重要なこととして、営業はすぐに「すみません」と言わないということ。

以前は、私も口癖のようにお客さんとの打ち合わせをはじめる際にも「すみません。お忙しいところお時間をいただきまして・・・」とか言っていました。

要は、お客さんを常に自分より上に捉えた話し方をしていたのです。

本書にも書いてありますが、買う側(お客さん)と売る側(営業)の立場は対等です。

日本では、「お客様は神様です」という言葉があり、妄信的にお客さんを偉いと思わされるような商慣習がなされてきました。

しかし、ビジネスというのは買う側も、売る側も様々な商取引をしていますので、今相対しているお客さんは買う側にいるかもしれませんが、ある場面では売る側に回ることも十分にありえます。

そのような立場が逆転するようなケースがあった際に、上下関係が逆になるというような状態で取引をするのは健全ではありません。

常に自社にとっては買う側にいるお客さんであっても、自社の商品・サービスがなければお客さん側のビジネスが上手くいかないと考えれば、やはり売る側も買う側も対等の立場でいた方が良いのです。

そう考えれば、むやみに自分の立場を下げるべきではありません。

例えば、自分が何か失敗してお客さんに指摘をされたとしても、私は「すみません」ではなく「ご指摘いただきありがとうございます」と返答するようにしています。

とはいえ、以前はすぐに「すみません」と言っていたと書いたように今でも時々「すみません」と言ってしまうことはありますが、メールで回答するような脊椎反射でモノを考えていない時には「すみません」がないように確認するようにしています。

 

あと本書に書いてあって、私が意識している対応として「思います」「かもしれない」という推測の言葉を極力使わないことにしています。

営業が推測の言葉を使うとお客さんはハッキリしてほしいと思うものです。

断定的に話をするというのは、非常に勇気がいる言葉ではありますが、断定的に話ができて、しっかりと成果が出ればお客さんの信頼につながります。

そして、断定的に話をするにはしっかりと裏付けを取る必要があります。

IT業界では、仕組みが複雑なこともあり、なかなか裏取りをすることが難しいケースもありますが、だからと言って玉虫色の回答をしていては商談を進めることはできません。

ただし、どうしても断定できない事柄がある場合はあります。

この場合は断定できない理由を説明した上で、曖昧な事柄がお客さんにとって悪い方向になった際の解決策をあらかじめ検討して説明することにしております。

 

本書を読んでいて、いくつかはできていないと考えさせられることもありましたが、私は概ねできていたので、一安心しました。

一方で、前述したように、私の現状を考えるとトップセールスと呼べるかといえば少々疑問もあるため、本書は営業の心得として最低限知っておくべきもの、実践すべきものが書いてある本と位置づけさせていただきます。

 

ただ、本書の内容を実践できていないと営業として大成することは難しいでしょう。

それはお客さんの目線でモノゴトが考えられなければ、お客さんはどういう時に自社の商品・サービスを注文してくれるかがわからないからです。

お客さんの視点でモノゴトが考えられないと無駄な営業活動をすることになります。

 

自分は上手く営業ができているかに不安がある営業職の方は、一度本書を読んでみることをオススメします。

 

トップセールスが絶対言わない営業の言葉

トップセールスが絶対言わない営業の言葉

  • 作者:渡瀬謙
  • 発売日: 2017/08/11
  • メディア: Kindle版
 

 

 

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