Workers Wind

主に私の仕事に関する考え方と自分の知識・スキルを習得するために読んだ本、調べたこと、実施した結果などについて記載しているブログです。

SI営業への道 Part VII 営業とは

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随分更新に間が空いてしまいましたが、後輩社員が本連載記事を読んでタメになると言ってくれたので、またちょこちょこSI営業への道を書いていこうと思います。

 

今回のテーマは、「営業とは」ということで、正直一番はじめのテーマでも良かったのではないかとも思いますが、既に営業職についている人に対して書いていた記事だったため、そもそも営業とは何かを説明するのも野暮だと思い、本テーマについては触れてきませんでした。

しかし、私自身が最近営業とは何かを考える機会があったので、現時点の私の営業とは何かということを書いておきます。

 

 

営業とマーケティングの違い

まずはじめに営業という業務を説明する上で、営業とマーケティングは別に考えた方が良いということを説明しておきます。

何の本で読んだのかは残念ながら忘れてしまったのですが、その本では営業について以下のように説明されていました。

 

  • 営業とは、お客さんからニーズを聞き出す業務。
  • マーケティングとは、ニーズを作りだす業務。

 

マーケティングのニーズを作り出す業務について、例を述べますと伊藤園の「おーいお茶」の販売はマーケティングの賜物だということです。

おーいお茶の販売以前は、日本家庭であれば、お茶はどの家でも急須に入れて飲むものであって自動販売機やコンビニエンスストアなどでペットボトル飲料を買うものではなかったのです。

これが伊藤園のマーケティングチームの業務成果により、今では伊藤園だけでなく他の飲料メーカーもお茶のペットボトル飲料を販売し、私たちもお茶飲料を購入するに至っています。

現在、自動販売機やコンビニエンスストアにお茶飲料を置いているのは各社の営業の成果でありますが、そもそもお茶飲料を世に出して広めたのはマーケティングの成果なのです。

 

ここで説明したいことは、ニーズを聞く営業と、ニーズを作り出すマーケティングでは大きくスキルも経験も異なるということです。

 

また、営業と良く混同される職種・業務にコンサルティングもあります。

コンサルティングは課題を整理し、解決する指針を提示する業務であるため、これも営業とは異なります。

 

つまり営業に最も必要なスキルは、お客さんからニーズを聞いてくるというヒアリング能力になります。

ただし、お客さんにニーズは何ですかと聞いても、お客さん自身がニーズを正しく把握していないケースもあれば、教えてくれないケースもあるため、お客さんが置かれている状況などをよく観察して、情報を得る調査や情報収集能力を含めたヒアリング能力が求められるのが営業となります。

 

営業の種類は大きく2つ

さて、営業はニーズを聞き出す業務と定義した上で、次に営業の種類について説明します。

営業には以下の2つの種類があります。

  1. アカウント営業
  2. 商品・サービス営業

アカウント営業は、特定の顧客や業種を担当する営業です。つまりアカウント営業は担当する顧客や業種のニーズを把握することが業務の最優先事項となります。

ニーズを把握したら、それを持ち帰り自社の商品・サービスであればどのようにお客さんのニーズに応えられるかを考えて提案します。

適切にニーズを把握して、しっかりとこのニーズに応えられる商品・サービスを提案できていれば受注ができるのです。

しかし、当然競合他社の営業も同じことをしているため、競争に勝つ必要があることを忘れてはなりません。

最も重要な営業の業務は、お客さんのニーズを把握することですが、周辺業務として競合調査も含まれてきます。

アカウント営業であれば、担当する顧客や業種に深く入り込むことになるため、お客さんやお客さんを取り巻く環境の情報には常にアンテナを高くして情報収集しておいた方が良いでしょう。

 

次に、商品・サービス営業は、特定の商品やサービスの販売を担当する営業です。

実はこの商品・サービス営業がいるため、営業とマーケティングが混同されやすいと考えています。

なぜなら商品・サービス営業がニーズがないお客さんのところに商品・サービスを紹介したところで受注できるはずがないですし、商品・サービス営業はニーズを聞いてくる担当顧客や業種が基本的にはいません。

 

つまり商品・サービス営業は営業とは言っていますが、実態の業務はマーケティングに近いのです。

商品・サービス営業が自分たちで顧客のニーズを作り出せないとしたら、アカウント営業が当該商品・サービスを欲しているニーズを持っているお客さんを探してくるしかありません。

商品・サービス営業はWebサイトやセミナーなどでマスにアプローチしてニーズを持っている顧客をあぶりだすか、ニーズを作り出す行為をするしかないのです。

従って、商品・サービス営業の受注確度はよほど良いものを販売していない限りアカウント営業と比べると低いものになります。

なぜなら、アカウント営業はお客さんのニーズを聞き出して、そのニーズにあった商品・サービスを提案するため、基本的にはお客さんのほしいものを提供します。

競合がいなければ提案すれば売れる状態なのです。

 

上記のように、そもそもアカウント営業と商品・サービス営業は営業と言われていますが中身がまったく別モノなのです。

 

まとめ:モノを販売するのが営業

さて、冒頭に営業とマーケティングは違うと説明し、営業はお客さんからニーズを聞き出す業務、マーケティングはニーズを作り出す業務と説明しました。

しかし、営業をモノを販売する業務と定義した場合はお客さんからニーズを聞き出す営業もニーズを作り出すマーケティングもどちらも営業ということになります。

 

つまり重要なのはニーズがないところにモノは売れないということです。

 

営業として一人前になるためには、常にお客さんのニーズは何かを把握しなければなりません。

そして、時には目に見えないニーズを作り出すということも必要になります。

実際には、ニーズを作り出すというよりも目に見えるようにするということです。

 

ITによる効率化ができるところはまだまだ世界中のあちこちにあります。

それに気づいていないか、目に見えていないだけなのです。

 

これを営業行為であったり、マーケティング行為によりニーズを見えるようにして、そのニーズにあった商品・サービスを提供するのが営業なのです。

 

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