世の中まだまだDX(ディーエックス:デジタルトランスフォーメーション)を実現しようと様々な企業が躍起になっているようにみえますね。
日経新聞にDXのキーワードが出ていない日はないようですが、テレビではそこまでDXのキーワードは聞かないですね。
ビジネスの現場ではIT活用イコールDXみたいな捉え方をされていて日経新聞にはなにがしかの記事が毎日記載されていますが、お茶の間までは浸透させる必要がないということですかね。
さて、そんなわけで今回はITの得意分野について少し書いておきます。
ITの最も得意なことは、大量の計算だったり、単純大量作業の自動化だったりします。
あと、人間は記憶(記録)を引き出せなくなりますが、ITシステムを使って保存した記録はしっかりとバックアップシステムを構築しておけば、ほとんどのケースで引き出せなくなるということはありません。
そんなITの得意なことを考えていくと、DXにもつながるある考えが浮かんできます。
それは中間業者の置き換えです。
米国のAmazonモデルは、日本の出版業界にある取次ぎ業者を必要としていません。
日本では再販制度に守られた出版業界のビジネスモデルがあるため、Amazonが参入してきていますが、特に取次ぎ業者が大ダメージを負っているという話は聞きません。
リアル店舗の書店はネット通販におされてダメージを受けているという話は聞きますけどね。
そもそもIT業界というか産業界には、電子商取引という言葉があって要は各産業の決まり事をシステムで扱えるように定義し共通化することによって、企業間取引を円滑効率的に行いましょうということです。
ただ、この共通化というのがネックで、この共通化仕様を一企業が握ってしまうと独占禁止法に抵触するような事態に発展してしまいます。
従って、このような共通化の取り組みはいくつかの企業が協業して検討しているのが普通です。
こうなってくると、お互いの利害関係が一致しなかったり、業界全体に影響力を及ぼせなかったりということで、共通化が進まなくなっているのが現状のようにみえます。
この共通仕様を、気づかないうちに作り上げてしまった会社がGAFAをはじめとするプラットフォーマーと呼ばれている企業なんだと考えています。
プラットフォームは中間業者かという問いはあるかもしれませんが、以下のような整理ができます。
Googleはインターネット上の情報を閲覧するための中間業者。
Appleはスマートフォンと利用者をつなぐ中間業者。アプリと利用者でもいいかな。
Facebookは有人とつながるための中間業者。
Amazonは商品と人をつなぐ中間業者。
特にAmazonは従来の書店や商店の在り方を変革したDX企業といえるでしょう。
一方で、Google、Apple、FacebookはITの力を使って各々のつなぎたいものをつないだ結果、現在の企業価値まで高めております。
これがITの力なのです。
まだ誰も気づいていないだけで、世界にはITの力でつなげる、つながる、コト、モノがあふれているように思います。
自分も含めた人と人の営みをよく観察し、目に見えないニーズをつなげた時に世界はきっと変わって見えるのだと確信しています。
というわけでITの可能性について書いてみました。
とりあえずつなげてみるという発想も必要かもしれないですね。