私は仕事柄SEが作成した文書を読むことが多いです。
そしてSEは文書作成にはだいたいMicrosoftのExcelが利用しています。
しかし、Excelは文書作成のアプリケーションではなく表計算を主目的としたアプリケーションであるため、Excelでの文書作成にはいくつか問題があります。
本記事では、Excelでの文書作成の問題を説明しつつ、Wordでの文書作成の利点について説明します。
はっきり言ってExcelで作成された文書は非常に読みづらく更新もしづらいため、文書作成にはWordないし文書作成専用ソフトを使ってほしいので、本記事を読んで文書作成のあり方について検討してほしいです。
Excel作成の文書は印刷に向かない
まずExcelでの文書作成において最も大きな問題は印刷に向かないことです。
ペーパーレス化を進めている昨今の業務環境において印刷に向かないことは問題ではないと考える方もいるかもしれませんが、Excelで作成した文書はディスプレイにいっぱい広げても全体像が把握できないような文書になってしまうことがしばしばありますので、印刷を考えた文書を作成した方が全体感を把握しやすくて読みやすいです。
さらにExcelでシートを分けて数ページに及ぶ文書を作成した場合には、印刷した際にシート1枚を1ページで印刷しようとした際にページ毎に文字の大きさが変わってしまう(縮尺率がかわってしまう)ことがあるため、読みづらくなります。
他にも、Excelの画面表示と印刷出力の結果が違うために、印刷した際に文字が切れてしまうといった問題もあります。
以上のようにExcelは文書を印刷することを考えた際にはいくつも考慮点が発生することになるので、印刷する(読みやすさを考慮する)ことを考えた際には非常にストレスのたまるソフトなのです。
Excelの文書校閲機能が弱い
Microsoft Office(Microsoft365/Office365)の各アプリケーションでは同じ機能の名称であっても動作が異なり、モジュールの共有がされていないと感じることがしばしばあります。
Wordで文書を作成しているとスペルミスや漢字の誤用などを指摘してくれるWordの校閲機能が便利だと思うのですが、Excelでは文書作成中に校閲機能が働くことはありません。
文書作成中に校閲機能が働けばリアルタイムですぐに修正することができます。
一方でリアルタイムで校閲機能が働かない場合には文書を作成した後に全体チェックをして修正していくことになり、この作業は大変負荷が高くなるのです。
Wordで文書作成したとしても、最終的な校閲機能の利用や目検は必要ですが、Wordで文書を作成した方が文書として読みやすいものができあがるので文書の校閲は非常に楽になります。
Excelの校閲機能はほぼ使い物にならないとまで思っています。
というのも、Excelでは文字の揺らぎのチェックができないからです。
文書を作成していると「サーバー」「サーバ」や「ユーザー」「ユーザ」というように同じ意味でも違う記載をしてしまうことがしばしばあります。
Wordの校閲機能では、スペルチェックだけでなく、単語の揺らぎチェックをしてくれます。この単語の揺らぎチェックはExcelにはない機能なのです。
表計算ソフトであるExcelに揺らぎチェックがないのは、当たり前といえば当たり前ですが文書を作成するのであれば統一感のある単語で文書作成したいので、Excelは文書作成には適さないのです。
まとめ
文書を作成するということにおいては、文書の閲覧者の読みやすさを考える必要があります。
Excelで文書作成する際には、文書の読みやすさを追求するのに余計な労力を必要とします。
一方で、Wordは文書作成ソフトであるため、文書の読みやすさを追求する支援機能を豊富に備えています。
なかでも校閲機能は手放せません。
Wordでは手癖になっているようなちょっとしたタイプミスも自動で修正してくれる機能も有り便利です。
ただ、Wordは利用されていないことが多いのか使いこなすのに若干の壁があるように思います。
Wordで綺麗な文書を作成するためには初期設定をしたり、覚えておきたいレイアウト調整の機能やフォントの特性などもあります。
これらを覚える労力を惜しまなければ、その後は読みやすい綺麗な文書を負荷なく作成することができるようになるため、文書作成機会が多いSEはぜひWordを利用することをオススメします。