先日、お客さんと私の勤める会社の見積金額は競合他社と比べると高いと私自身が思っているという話をしました。
その際に、お客さんから当社と似たような業務もしているA社とB社の見積金額の傾向について話を聞きましたので、自分の備忘録として記載しておきます。
このA社とB社はほぼ同じ業態で、かつ、規模も同程度の会社なのですが見積金額の傾向が大きく違うというのです。
同じ要件でA社とB社に見積依頼をした際に、提示される見積金額は必ずと言って良いほどA社の方が安く、B社の方が高くなるとのこと。
それでは、そもそもB社の方は選ばないのではないかというとそういうことでもないというのです。
何故なら、最終的にはA社もB社も同じような価格になるというからです。
ここでいう最終的というのは依頼した仕事が完遂されるまでになります。
要は、A社は初回の見積金額はB社に比べて安価になるが、いざA社に依頼すると依頼した業務の途中で、その内容は見積に入っていないということで、その内容を依頼するのであれば追加の費用がかかる交渉してくるのだというのです。
そして、追加費用が出ないのであれば、その依頼は受けないというスタンスだといいです。
対してB社はお客様の依頼内容からお客様の要件を想定して見積金額にマージンを持っているため、依頼内容の遂行途中で追加費用の依頼が発生することはほとんどなく最終的な金額のブレが少ないということなのです。
A社の場合には、営業がお客さんと依頼内容の齟齬について交渉する場面が度々あり、お客さんもA社の営業もタフな対応が求められると感じます。
お客さんはA社に追加依頼する予算がなければ依頼内容の目的実現のための手段を変更してお客さん自身での対応が求められます。
このような傾向があるため、少ない予算で依頼内容を完遂できる可能性があるA社を選ぶのか、予算のブレが少ないB社を選ぶのかは、お客さん次第となります。
私としては、お客さんの選択を左右するのが営業(会社)の説得力および信頼感なのかなと考えております。
私が勤める会社はどちらかと言えばB社のようにお客さんの実現したい要件を先回りして見積金額を大きく見積る傾向にあると考えております。
これも営業がどこまでお客さんの置かれている状況を理解しているのかで、想定できる範囲が変わりますので、この点も営業の経験とスキルが必要になります。
一方でA社の場合も金額交渉というタフな業務があるのですが、A社の場合には金額交渉の局面になると当初の営業から変わるという戦術をとるということも伺いました。
タフな交渉には専門の営業がいるとか、目線を変えるということなのだと思います。
今回の話から見積金額の提示について、色々な考え方があるものだということを学びました。
見積金額以外にも、見積提示にかかる期間についても各社傾向があると思うのですが、これについても今度お客さんと話をしてみたいと思います。