Workers Wind

主に私の仕事に関する考え方と自分の知識・スキルを習得するために読んだ本、調べたこと、実施した結果などについて記載しているブログです。

9月入学にするかというのはどうでもいい議論

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新型コロナウイルス対策として学校を長い間休みにした影響も手伝って学校の入学時期を9月にするという議論が再燃しているようですね。

この9月入学という制度は欧米の大学と合わせることにより、欧米の大学との行き来を円滑にして、日本の教育レベルを引き上げるという目的もあるそうですね。

しかし、9月入学とすることにより企業の採用時期もズラすのかとか色々と解決すべき課題があるのだとか・・・

 

うーん、どうでもいい議論なんではないかと正直思います。

 

ということで、9月入学なんてどうでもいいと考える理由について記載いたします。

 

米国の大学は単位取得主義

私は大学生活を米国で過ごして卒業しました。

その経験を基に本記事を書きますが、結論から言うと個人レベルでは入学時期など関係ありませんでした。

 

私の経歴は少し変わっております。

大学受験の際に日本の大学にはすべて落ちてしまいました。

そして、浪人するかと考えていた矢先に某留学斡旋校から留学しないかと電話がかかってきました。

元々大学に行ったら途中で留学経験は積みたいと考えていた私はどうせ留学するならはじめからでもいいかと考えて、留学斡旋校の誘いに乗りました。

結局この学校である程度の語学を身につけるために日本で英語の勉強をしたので、実際に留学したのは留学先のサマークォーターからでした。

そして、卒業したのはスプリングクォーター後でした。

私は会計学を専攻した(別に会計を習いに留学したのではなくたまたま性に合っていたので選びました)のですが、会計学は他の専攻よりも単位が多いので、普通の学生と学期中の同じ単位数の取り方をすると卒業するまで5年かかる計算になってしまいました。

あまり長く留学している気はなかったので、普通の学生よりも学期中の単位数を多く取得して、実際には3年9ヶ月で卒業しました。

日本の大学はあまり飛び級というものがないようですが、欧米の大学では単位を取ればいつでも卒業ができます。

そうすることで入学時期や卒業時期を学生側がコントロールできるようになるのです。

大事なことは学生側に選択肢を多く提示することだと思いますが、どうも日本の議論はそういった方向にはならないようですね。

 

就職は少し大変だった

約4年の留学経験でも、私はそれほど英語を操れるようにならなかったので、就職は日本ですることにしました。

正直大学時代に就職活動はしなかったので、日本でどうするかを具体的に考えてはおりませんでした。

そうした時に、同じ大学の日本人の先輩から留学生を対象とした就職セミナーがあることを教えていただき、そのセミナーから本格的に就職活動をはじめました。

日本に帰国して実際に就職活動をしたのはほぼ2ヶ月程度でした。

このセミナーで5社くらいをピックアップして、1番はじめに内定をくれた今の会社に就職しました。

すぐに働きたかったということもあり、10月入社ができる会社を選択しました。

しかし、私が入社した会社は私が入社した際のみ10月入社を試験的に導入したのみで以降は留学生も4月入社で採用するようになってしまいました。

これは、集合研修による新入社員育成に頼っているため、通年で新入社員を受け入れる体制が整っていなかったことに起因しています。

実際に私の研修は入社後3日しか用意されていませんでしたし、この3日はビジネスマナーの研修のみでした。

4月になって4月入社の新入社員と興味がある研修のみいっしょに受講しましたが、既に業務を持っている状態で新人研修をやるのは少しというかだいぶ面倒だったと記憶しております。

正直、新人研修の内容が業務に即しておらず時間の無駄と感じておりました。

とはいえ、今も普通に業務ができているので、やはり時期の議論は意味がないのです。

長い会社員人生を考えれば、最終的にはどの時点で入社したとしてもキャッチアップできるので、時期に関係なく受け入れられる体制の整備をした方が良いと考えます。

 

まとめ

欧米の大学に合わせたいという外側だけの形をみるのではなく、個人の裁量に任せて選択肢を増やすという方向性で議論した方が、現在起こっているような状況には柔軟に対応できるようになるでしょう。

たとえ9月入学にしたところで、9月にまた新型コロナウイルスと同じような学校にいけない状況になったらまた入学時期を変更するのだろうか。

そんなことは意味がないでしょう。

学習すべき単位が決まっているのであれば、これを自由に組み合わせて受講できる仕組みを用意するだけで良いのです。

人によって学習進度も違うので、理解が浅い授業は何度も受講できても良いでしょう。

そういう意味で授業のオンライン配信、アーカイブ配信とかは学校にとって必須のコンテンツになっていくでしょう。

また、会社側も優秀な学生を獲得したいのであれば、通年採用ができるように仕組みの整備をしていくべきです。

今後日本でも人材の流動化は否応なく進んでいくと想定されます。

そういう意味でも、柔軟な人材ポートフォリオに対応できる仕組みづくりをこの機会に検討していくべきでしょう。

画一的な議論は意味のないものになっていることに早々に気づくべきです。

 

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