Workers Wind

主に私の仕事に関する考え方と自分の知識・スキルを習得するために読んだ本、調べたこと、実施した結果などについて記載しているブログです。

メールとチャットの違いを意識して使っていますか?

もう最近は、新型コロナウイルスの影響により働き方が変わってきていることを実感せずにはいられません。

そんな中で私が働く会社でも遅ればせながら、チャットツールの利用が活発になってきていると考えております。

以前は、メールで連絡していた内容もチャットで済ませるような感覚になってきており、私の部下は先日それを実感したのか「チャット便利ですね」と言っていました。

確かに便利だと思いますが、メールと何が違うのだろうということで、各々のツールの違いを考えてみました。

メールとチャットの違いを把握することで、効果的・効率的に使っていけるようになります。

 

メールとチャットの違い

比較項目 メール チャット
対象範囲 原則1(自分) 対 1 1(自分) 対 多が可能
文章形式 (原則)フォーマル インフォーマル
確認時限 読めない(相手任せ) (ほぼ)リアルタイム

メールとチャットの違いは、大きく3点あると考えております。

それは上の表に記載したコミュニケーションを取る対象範囲、記載する文章形式、そして送ったメッセージに対する相手の確認時限となります。

それぞれの違いについて、考えてみます。

対象範囲

まず対象範囲の違いです。

メールは、送り手(自分)と受け取り手(相手)の原則1対1のコミュニケーションになります。

何故なら、メールは手紙が電子化したものでありますので、要件を伝えるのは受け取り手一人が基本となるからです。

 

一方でチャットは1対1のコミュニケーションも取れますが、チームメンバー全員での議論などチャットに参加しているメンバー全員を対象としたコミュニケーションが容易に行えます。

 

もちろんメールでも宛先やCCに複数名を登録することで複数相手のコミュニケーションが取れるという主張はあるかもしれません。

しかし、そもそもその形式ゆえにメールは1対多もしくは多対多のコミュニケーションには向かない傾向が強いです。

たくさんの宛先、CCを入れても結局読んでくれていないということを実感したことがある方は相当数いることでしょう。

チャットもあまり大人数でやると同じようなことが起きてしまうこともありますが、メールほどこの傾向は顕著ではありません。

たぶん、感覚的にチャットメンバーの人数をコミュニケーションが取れる範囲に絞っているからだと思います。

 

文章形式

次に文章形式の違いです。

メールは、会社や人によるところもありますが、手紙のように時節の挨拶を入れたりなどフォーマルな文章形式を取ることが多いようです。

また、何かの確認を取るために使うなど、チャットと比べると記載する文章形式に気を使っていることが多い傾向にあります。

 

一方チャットでは、メールと比べるとかなり軽い感じに文章を書いてコミュニケーションを取ることができます。

いきなり目的から入るということもしばしば行われるでしょう。

こそあど言葉だけでコミュニケーションが成立してしまうケースも場合によってはあるでしょう。(まぁ、このようなコミュニケーションは後で参照した時に意味が分からなくなる可能性が高いのであまりオススメしませんけどね。)

 

文章に気を配りすぎなくて良いというような傾向にあることで、私の部下はメールはかしこまって時間をかけて記載していることが多いですが、チャットであれば思ったことがすぐに記載できる点を評価し、チャットが便利という発言につながったものだと思われます。

 

チャットは負荷なくコミュニケーションが取れるので、社内のコミュニケーションは、急速にチャットに移行していくように感じております。

昔ながらの会社では社内のメールのやり取りにおいても敬称をどのようにつけるか時節の候をどうするかなど、メール本文の目的以外に時間を費やしてしまっていることが多いでしょうが、業務の無駄なので省略していくように会社としては指導した方が良いでしょう。

 

確認時限

最後に確認時限についてです。

メールは、送った後に相手がいつ読むかは相手次第となります。

早く相手に読んでほしいメールは、相手がメールを読むであろう時間を見計らって送ることや、メールを送った後に電話するなどの手段を取ることもあります。

しかし、これでは相手の時間を奪うことになりますので、効果的なコミュニケーション手段とはならなくなる可能性があります。使いどころには気をつける必要があります。

一方でチャットは、ツールにもよりますがチャットに参加しているメンバーのオンライン状況やメッセージの既読状況を確認することができるものがあります。

そういったツールを使うとチャットは、ほぼリアルタイムのコミュニケーションを実現することが可能となります。

また、形式的なやり取りが必要ないため、タイピングスピードに依存するところはありますが、口頭での対話と同じくらいのスピードでコミュニケーションが取れるので、課題解決のスピードも上がります。

 

まとめ

メールとチャットの各々の特徴を考えてみましたが、社内のかしこまっていないコミュニケーションであればチャットで多くのケースは解決することが多いでしょう。

また、チャットでコミュニケーションを取ることの利点として課題解決のディスカッションなどのログをそのまま議事録や手順書にコピペすることもできますので、業務の効率化が図れる場面もあります。

将来的には、口頭での会話も音声認識と自然言語処理等のAI技術の発展によってテキストメッセージ化が容易にできるかもしれませんが、現状はまだ業務に使えるレベルではないところもあります。

チャットでのコミュニケーションに抵抗がないのであれば、私としてはチャットを社内のコミュニケーションツールとして積極的に取り入れるべきだと考えます。

 

では、メールについては必要ないかといえばそんなことはありません。

お客様や外部の関係企業とのやり取りではチャットより、メールの方が商慣習上受け入れられ易いということはまだまだあるでしょう。

形式的な文章が書けるということは、それだけで信頼を得やすい面があります。

メールにより、お客様や外部の関係企業との信頼を築いた上でチャットによるコミュニケーションに切り替えていける可能性は大いにあります。

 

しかし、これはチャットがメールよりも優れているという話ではなく前述した各々のツールの特徴を捉えた上で適切な使い分けができているかという観点が重要になってきます。

 

目的を持ったツールの使い分けをすることでビジネスを効果的・効率的に進めることができると思っています。

自分なりのツール活用の成功パターンを探していけるといいですね。

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