先日書いたブログでも少し紹介しましたが、頭を良くするためのベース能力に語彙力があります。
その際にも、本書について紹介しましたが、語彙力を向上させるにはどうすれば良いのかというのを説明してくれているのが「語彙力を鍛える〜量と質を高めるトレーニング〜」になります。
本書は、語彙について基礎知識を説明した後に、語彙の量を増やす方法、そして語彙の質を高める方法を解説しています。
そう語彙力は以下の式で表せるというのが本書の主張なので、量と質を高めるトレーニングが紹介されてます。
語彙力=語彙の量(豊富な語彙知識)×語彙の質(精度の高い語彙)
なぜ語彙力が必要なのかということは、先日のブログでも記載しておりますが、社会人であるならば実感として、一定以上(同僚、上司、お客さんと同等)の語彙力は必要だと感じることでしょう。
一定以上とは、同じくらいの語彙の量と質を備えているということです。
例えば、小学生程度の語彙力でメールを記載する社会人はほぼいないでしょう。
仮に小学生程度の語彙力でメールを書いた場合には、相手から信頼を得るのに苦労することになるでしょうね。
文語であれ、口語であれ語彙力は重要です。
意識していなくとも、人は相手の語彙力で信頼できるかどうかを見極めています。
人は、まず見た目で相手を判断しますが、次の判断は相手の語彙力と言っても過言ではないでしょう。
ただし、語彙力が非常に高いレベルであったとしても、相対している人物よりも高過ぎるレベルの語彙力を使ったコミュニケーションをすることはお勧めしません。
これをやると結局伝えたい内容が相手に伝わらないからです。
場合によっては相手に空気が読めないと言われたり、嫌味な印象を与えてしまうこともあるでしょう。
語彙力を向上させることで、相手の語彙力を認識することが出来ます。そして、相手と同等の語彙力でコミュニケーションをとることで、お互いの語彙力が噛み合い相互理解を早めることが出来ます。
さて、では語彙力はどうすれば向上するのでしょうか。
私もまだまだ道半ばというか始めたばかりですし、語彙力の向上に終わりがあるのかとは思いますが、まずは語彙に対する姿勢が大事なのだと本書を読んで感じました。
というのも、語彙の量を増やすトレーニングには、類義語、対義語を考えることや他言語で考えるなど、語彙を様々な角度で捉えることが重要なのです。
様々な角度で語彙を捉えることができるようになると一気に語彙を増やすことが出来ます。
前述した角度以外にも、方言を考えるというのも面白いですね。
類義語で考えることは、前述した小学生のような文章を書いてしまった際に、大人であればどのような文章になるだろうかと考えて文章を推敲する。
逆に固い文章を書いてしまったと感じた際には、どうすれば柔らかい文章になるだろうかという観点で考える。
これらを実施していると語彙の量を増やすことが出来ます。
また、ネガティブなことを相手に伝える際に、ネガティブワード直接使うのではなくポジティブワードを使うことで相手の気持ちを和らげるということも期待出来ます。
語彙の量を増やしつつ、使うシチュエーションを考えて適切な語彙を使うことができるようになると語彙の質が高まります。
語彙の質を高めるには、小説を読んだり、普段とは違うジャンルの本を読んだりすると実際に語彙が使われている状況を理解できるようになるため良いトレーニングになります。
以上のようになんとなく語彙を聞き流す(読み飛ばす)のではなく、語彙に対して真摯に向き合うことで語彙力が高まっていくのです。
日本語は特に色々な表現があるので、見方を変えるのは非常に楽しいトレーニングですね。