私の会社では、財形貯蓄制度というものがあります。
この制度は、給与天引きで毎月決まった金額を貯蓄していき、年間で50万円を貯蓄しつつ一度も貯蓄金額を切り崩さなければ4%程度の金利で財形奨励金として最大2万円の利息がつくという制度です。
年間50万円を貯蓄するというのは、毎月の給与から考えると41,667円を毎月給与天引きに回さなければならないため、結構大変かと思いきや、ボーナス月は多めに貯蓄するということもできるため、貯蓄についてしっかりと考えていればそれほど貯蓄が難しいということはありません。
バビロンの大富豪の教えである「収入の10分の1を貯蓄せよ」を忠実に実行すれば、何も恐れることはないのです。
さらにこの財形貯蓄は、定期預金と同じような制度ですので元本保証がされます。
つまり財形貯蓄は安全に毎年2万円を手に入れることができる制度なのです。
ということを最近までは、あまり考えずに貯蓄していました。
そのため、財形貯蓄に1年間で50万円以上の貯蓄をすることが実は無駄だといういうことにも気づいていなかったのです。
財形貯蓄は、1年間で50万円以上の貯蓄をしたとしても利息として振り込まれるのは最大2万円までとなります。
つまり仮に100万円を1年間で貯蓄したとしても、利息は2万円で金利は2%に下がってしまうのです。
財形の金利を最大化するのは1年間で50万円の貯蓄なのです。
うーん、こんな単純なことに気づいていなかったとは、本当に今まで何をやってきたのかということで、大変反省しています。
ただ、このタイミングで気づいたのは既に40代に入った私としてはギリギリセーフという感じでした。
老後2,000万円問題を考えると財形貯蓄だけで2,000万円を貯めるにはなんだかんだいって40年かかってしまいます。
ここで、積み立てNISAの登場です。
積み立てNISAを年40万円の枠を使い切り金利4%で運用できたと仮定して財形貯蓄を年50万円でやはり貯蓄し続けると2,278万円程度の資産を手にすることができる計算になります。
この計算はいままでやろうと思って、少し怖くてできなかったのですが、いつまでも怖がっていてもしょうがないので、ざっくり計算してみました。
計算上は何とかなって良かったです。
ちなみに、積み立てNISAを切り崩す際の手数料については考慮していませんが、財形貯蓄の利息分を現金化する際の税金は考慮しています。
財形貯蓄の利息には現金化する際に税金が20%程度かかることになるのです。
さて、ここまで計算してさらに考えたのですが、財形貯蓄の金利は単利です。
要はどんなに貯蓄を増やしても年間の最大利息は2万円となります。
一方で、積み立てNISAをはじめとする投資信託はやり方にもよりますが利息は複利にすることができます。
単利よりも複利の方が利息として得られる利益は大きくなります。
仮に財形貯蓄に回す50万円を投資信託に回してこれを複利として年利4%で運用できたとすると、20年後の財形貯蓄と積み立てNISAの枠を最大化した場合と比較して500万円程度良い収益を叩き出すことができる計算になります。
この計算結果をみると単利の財形貯蓄を継続するかは正直考えてしまいますが、元本割れしない資産を一定金額以上保持しておくという考え方は、必要かなと思っています。
また、財形貯蓄口座に1,000万円程度を貯めておいたとして仮に当該口座の金融機関が破綻したとしても現行制度であれば、ほぼ補填される金額なのでさらに安心ですよね。
ということで、財形貯蓄と積み立てNISAの枠を毎年使い切れるように家計管理をしっかりやっていく明確な指針が立ちました。
やっぱりシミュレーションは大事ですね。