Workers Wind

主に私の仕事に関する考え方と自分の知識・スキルを習得するために読んだ本、調べたこと、実施した結果などについて記載しているブログです。

製造業者は転売屋を本当の意味でキライではない

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かなり世の中の消費者に向けては挑戦的なタイトルにしてしまったとは思いますが、今回の記事は私なりの転売屋に関する考えを書きます。

なぜこの記事を書こうかと思い立ったかと言えば、ヨドバシカメラが毎週行っていたNintendo Switchの抽選販売にようやく当選したにもかかわらず、「自分本当にSwitchほしいのか」と自問自答したすえに、「どうせゲームやらないんだから」という理由で購入しなかったことで、私は品薄という熱におかされていただけだと気づいたからですね。

そして、その熱を生み出しているのは転売屋の力が大部分を占めているのではないかと考えたからです。

ということで、私なりの転売屋の考えを以下に記載します。

 

 

転売屋も楽ではない

そもそも転売屋は消費者に対しては、ほしいものを通常市場から消し去り転売屋市場で高値で販売するという悪しき集団と私は認識しています。

しかし、そのようなことを可能にしているのは彼らの通常市場における情報収集能力の高さと通常市場から商品を根こそぎ買い漁るという組織動員力に他なりません。

その行為自体は、正直褒めたくないところですが、自分が転売屋に買い占められた商品を欲していなければ、彼らの情報収集能力および組織動員力というのは単純にすごいことだと感心しています。

 

転売屋がいない通常市場においても製造業の生産能力が高くなければ、ほしい商品が手に入らないこともあります。この場合は、誰よりも早く販売情報を入手して誰よりも早く購買行動に移ればほしい商品を手にすることができます。

つまり、転売屋が出てきてしまった通常市場においては、消費者として本当にほしい商品があるのであれば、転売屋以上の情報収集能力を身につけて、購買行動にいち早く移ればいいだけなのです。

彼らも自分たちの生業を成立させるために、相当の労力を払っていることは容易に想像できます。

従って、転売屋が出てきたことにより、本質的には通常市場に商品がほしい消費者が大量に増えてしまったということだけなのです。

 

製造業者は転売屋がいても損することが少ない

商品がほしい消費者には悪者と見られることが多い転売屋ですが、私の考えでは転売屋が買い占めを行う商品の製造業者は彼らからの被害をそこまで受けていないのではないかと考えています。

転売屋が買い占める商品を販売している販売会社は通常の仕入れができなくなるので困るでしょうが、製造業者は商品を製造し、販売業者に納品したら転売屋が根こそぎ買ってくれるので、損することがありません。

 

ただし、そうは言っても転売屋が売れない商品を製造している製造業者においては、当該商品が転売市場においても一気に値崩れを起こす可能性はあるため、製造業者においても安心できるものではありません。

 

品薄商法・炎上商法もマーケティング

さらに、転売屋が暗躍することによって商品は品薄となり、本来はそこまで需要が高くなかった商品も市場から消える可能性を危惧して、それほど興味を持っていなかった消費者が飛びついてくる可能性が高まります。

そして、市場から当該商品が消えてなくなれば、どこにいけば購入できるのか、早く製造してくれと消費者が炎上起こす状態に入ります。

そうすると製造業の生産現場は疲弊する可能性もありますが、生産すればするだけ売れる状態をつくることができるため、上手く転売屋の動向を含めて市場動向をみれば通常よりも売り上げを伸ばすことができるでしょう。

 

諸手をあげて転売屋を歓迎はできない

ただし、製造業者も対外的には転売屋を歓迎することは当然できません。

転売屋の行いを歓迎すれば、当該製造業者は消費者を完全に敵に回してしまい、いくら良い商品を生産していたとしても当該製造業者の商品は購入されることがなくなるでしょう。

つまり、通常市場においては必ずしも良い商品が売れるということでもないのです。

 

では、何が売れるのか。

 

それはみんなが購入しているものが売れるのです。

 

そして、みんなの中には実は転売屋も含まれるため、情報感度を上げておかないと自分に必要のない商品まで熱にうかされて購入してしまうことになります。

製造業者にとってはありがいたいことですが、消費者にとっては財布のひもを堅く結ぶ必要があるため、情報感度を上げつつも、自分の心としっかり向き合っておかないと困ったことになります。

 

まとめ

消費者にとっては転売屋は悪というように思われていますが、彼らの生業が成立している状況を鑑みるに、転売屋の生業は必ずしも悪いだけではないのです。

お金に余裕がある消費者であれば、通常市場で手に入れなくとも転売屋が商品を確保してくれていると考えることもできるでしょう。

そして、商品自体を生産している製造業者は彼らによって多額の広告費用を投じなくとも通常市場において転売屋が商品を買い占めることにより、一般の消費者の購買意欲を向上させるという恩恵を受けることができます。

とはいえ、転売屋は多くの消費者にとっては悪者なため、製造業者は彼らに対して良い顔を表立ってはできません。

そんな転売屋はしばらく撲滅されないでしょうから、本当に必要な商品がある場合には、彼らを出し抜く情報収集能力や購買力を消費者は発揮せねばならないのです。

 

ホント大変な時代になっていますね・・・

 

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