半年ぐらい前に記事になっていたレジゴーが勤務先近くのイオンに導入されていたので、使われ方を見てきた。
残念ながらレジゴーは20端末ぐらい置かれていたが、利用されていたのは2、3台程度でありました。そして、有人レジに普通に行列ができていました。
最近私はコンビニ(ローソン)でも無人レジがあれば無人レジを利用するようにしていて無人レジ関連の技術に非常に興味を持っています。
レジ改革については、訴訟になっているユニクロの無人レジも便利に利用させてもらっている。
無人レジ導入については、万引き防止を店舗側がどのように対応しているのかについてはまだ調べていないので、今度調べてみたい。
ということはおいておき、今回はレジゴーについてちょっと考えてみたい。
専用端末が必要だったのか?
レジゴーの仕組みは専用端末(液晶画面付きバーコードリーダー)で商品をスキャンして買い物かごに入れていき、会計を専用レジにレジゴーをかざすことで完了させるという感じ。
レジゴーは実験的に導入されているようだが、冒頭の利用率ではそのうち廃止されてしまうように感じる。
将来的には、買い物状況に応じて商品レコメンドをレジゴー端末を通じてやるという構想もあるということで、私としてはぜひこのような取り組みは普及してほしいと考えています。
一方で、これって専用端末が必要だったのかということが疑問です。
専用端末にした方がアプリの設計をしやすいという面はあると思う。
しかし、ハードウェアが足かせとなってその後の機能追加や撤退時の償却コストが割高になる可能性もある。
実験的に開始するということであれば、スマホアプリで良かったのではないだろうか。
スマホアプリとした場合の利点
レジゴーを専用端末とせずに、スマホアプリとして開発していた場合には、消費者にダウンロードしてもらわないといけないというハードルと、ある程度広範な端末稼働テストをしなければいけないというコスト的なハードルがある。
とはいえ、これらをクリアするとその後の展開が行いやすいし、撤退するときも専用端末の償却コストが発生しないという利点が生まれると考えている。
ここでは、その後の展開が行いやすいという観点が最も重要である。
また、この手の無人レジ端末はIT技術に興味がない人はほとんど利用しないと考えるため、実際には興味を持つ消費者であればダウンロードさせる負荷はそれほど高くないだろう。
そして、便利な仕組みだと消費者に実感させることができればSNSでの拡散効果も高いため、はじめからアプリでリリースした方が人柱は増える。
そもそも個人のスマホアプリにした方が消費者の情報収集も捗るはずなので、マーケティング情報分析においても有利なはずだ。(当然、消費者に利用を促す際に情報を取得する規程に同意してもらう必要はある)
無人レジを普及させるにはポイント還元が有効
無人レジは導入コストがそれなりに高いと思われる一方で、有人・無人のレジを併設している場合には無人レジの利用頻度が高くないと思われる。
もう一つのポイントとして、無人レジの利用率を高めて導入コストを早期に回収する必要があるのであれば、ユニクロのように有人レジを撤廃するか、無人レジを利用する際には有人レジとは別の利点を消費者に還元すべきであろう。
無人レジを利用することで、店舗側は人件費を削減できるというメリットがあるように思われるが、有人・無人のレジを併設している状況においてはこのメリットはない。
消費者側にも無人レジの方が利用率が低いため、精算時に行列にならばなくても良いという利点はあるが、これは利用率の増加を促すための消費者メリットとしては非常に弱い。
消費者は現金主義なので、ポイント還元にすることで無人レジの利用率を向上させた方がせっかくの試みが有効に機能するだろう。
このような仕組みを導入する上でも、ユーザーを限定して使うことを促せるアプリでの提供とした方が良い。
まとめ
店舗運営における人材確保や行列改善などの問題解決のために、無人レジが導入されてきているが、まだまだ普及期に入ったとは呼べない。
私としては使ってみると非常に便利だと思える反面。消費者が積極的に利用するメリットがないため、そこまで利用が進んでいないように思われる。
消費者心理を考慮して、無人レジを利用する際のポイント還元等の施策が打たれることで利用率を向上できると思うのだが、このような取り組みをしているという話を聞かない。
もしかすると、店舗側は無人レジを実験的に入れているだけで本格導入する気はあまりないのだろうか?
とりあえず私としては、あったら使ってみて未来を感じるという行為を継続していきたい。